高崎線の新聞輸送列車（837M・12:30発高崎行）

関東圏で行われている数少ない新聞輸送列車を調査しました。2018年3月27日（金）に上野〜高崎間で当該列車に実際に乗車する形で、3月17日（土）には上野駅でデータを取りました。

上野始発の新聞輸送列車は3本あり、それぞれ取材しました。タグ：新聞輸送列車

上野駅構内

積載の様子は、宇都宮線の541Mとほぼ同様であるので、そちらの記事も参照されたい。

異なる点を上げるとすると、以下の2つがある。

541Mは回送で到着するのに対し、841Mは11:05籠原駅始発の840Mの折り返しとなっている点
541Mは13番線（一番端、ターレーが出入りする扉は13番線に面している）から発車するのに対し、841Mは15番線から発車する点
- そのため、ターレーが長距離をホーム上を走行する

12:16

840M列車が到着した。

乗客が降車後、最後尾車両の両端を除いた2ドア分を手動で開け、新聞の束を放り込む。

最も乗務員室寄りのドアには新聞は置かず、JRの駅間の荷物輸送に使うようである（後述）。

積載している新聞の種類

積載した新聞の束の全ては確認できなかったが、ざっと見たところでは、東京スポーツ、日刊ゲンダイ、夕刊フジの夕刊3紙のみのようだった。

一般紙の夕刊は、1時間後に発車する839Mで運ぶというように、分担がされているのではないかと思われる。

積載方法

車内は、ドア3つ分のところまでが荷物用の幕で区切られる。

各ドアの近くに積載される新聞は、概ね下記の通り。2番ドアに積載した方が束の数は多いが、よく見えなかった。

1番目のドア（乗務員室寄り）：新聞は積載しない、JR社内の荷物輸送に用いる
2番目のドア：途中駅取り卸し、熊谷駅取り卸し、高崎駅取り卸しの新聞
3番目のドア（荷物用の幕寄り・下記の写真参照）：高崎駅取り卸しの新聞
- 東スポ：高崎たきやま、高崎東京即売、高崎啓徳社
- ゲンダイ AB統合版：北関東啓徳、高崎東京即売
- 夕刊フジ A版江東：東即
- 高崎駅NEWDAYSなど

高崎駅まででの取り卸し

他の列車と同様に、この列車にも報知エキスプレスの社員が添乗する。

上野駅発車時点では左側のドアに幕を付けていたが、発車後すぐに右側に付け替えた。大宮到着前に、左から右へ付け替えた。

大宮以降では、左側のドアが開くこともあるが、いずれも階段やエスカレーターから遠く離れた場所となり、新聞が積んである扉の位置で乗り込もうとする旅客はほぼいないので問題ないようだ。

2018年3月27日（金）に実際に乗車した際には見られなかったが、3月17日（土）の調査では、吹上、鴻巣の文字を確認した。曜日によって異なるのかもしれない。

13:08 北上尾

1束、2番目のドアから、NEWDAYS店員さんが受け取り。一番上にあったのはゲンダイだった。

13:35 熊谷

熊谷駅の停車時間は、1分前後とそれほど長くない。そのため、熊谷駅到着前に、取り卸しがスムーズにしやすいように、ドアにぴったり添うように束を積みなおしていた。

ホーム上では、紺色の作業着の3人が台車とともに待機していた。2番目のドアからすごい勢いでホーム上に投げ降ろし、台車に載せていた。

13:41 籠原

1束、2番目のドアから、ASAの制服の1人が受け取り。夕刊フジが1番上にあるようだった。

当駅では約5分の停車時間がある。前5両を解結し、以降は10両編成となって高崎駅に向かう。

今回の調査においては、1番目のドアを使い、熊谷駅→籠原駅の1駅間のみ、1箱だけだが、JR駅間での荷物の収受が行われていたのを確認した。

紐の付いた青色の箱を、容赦なく引っ張る方式で運搬していた。階段でもガタガタと音を立てて引っ張っていたことが印象的だった。

13:50 深谷駅

1束、2番目のドアから、NEWDAYS店員さんが受け取り。

14:07 新町駅

1束、受け取りに来る人なく、ホーム上に置かれた。

高崎駅構内

14:18、高崎駅に到着した。ホーム上では計6人が待機していた。

高崎駅NEWDAYS宛などは、桃色と紺色の作業着の2人が4番ドアから入り、手で持って行った。

4人は、それぞれ3つの台車に新聞を積み替えていた。

そのうち、2つの台車は改札を出たのを確認した。駅のロータリーに停められた自動車などに積み替えられたものと思われる。

今後の調査と反省

高崎駅でホームにあった台車3つのうち1つは見失ってしまったので、いつか確認したい。
2番目のドアに積載された新聞の詳細も確認したい。
曜日によっての差異を確認したい。

2018/04/10 – 公開
2018/07/08 – 誤表記修正・関連記事のリンク追加