名鉄の車窓からチラっと見える、岐南駅近くの養心薬湯。一般公衆浴場(教義の銭湯)でもなく、スーパー銭湯でもない。分類としては静岡市のサウナしきじのような、郊外型サウナということになるのだろうが、そう単純には切り分けられない魅力に溢れたお風呂です。
(地図は後日追加)
隣にある(休業中なので「あった」が正しいか)ビジネスホテルの大浴場を兼ねたサウナ。だけど入浴料は安いから、銭湯的な使い方をしている人が多そう。まずこの業態が珍しい。
中に入ろう。券売機で入浴券600円を買って、カウンターに出すスタイル。ロッカーは100円が戻ってくるタイプ。緩衝地帯のようなスペースがある。置いてある自販機はカップ。
浴室はタイルの使い方が、やはり銭湯とは異なる。天井はあまり高くなく、窓が大きい。1人サイズの水風呂と、底から泡が出ている白湯はあまり熱くない。流し場真ん中の柱の下部分が出っ張っていて、座れる感じなのが良い。
奥に、店名になっている「売り」の薬湯がある。岐阜薬科大学の名誉教授の署名の入った大きな手書き楷書体のパネル。文字が半分消えかかっている。これが素晴らしい。黄色く、底が見えないほど、お湯は濃厚だ。肌にピリピリと刺激があって、湯温以上に温まる。香辛料的なものが入っているだろうか?
薬草サウナは狭くて暗い湿式。3人がいいところの小さいサイズで、扉からは横向き、一列に座る。あまり熱くはないのでゆっくり入っていられる。
お店を出るときには、番台の人がいちいちロッカーを消毒する。徹底している。ロビーには、中日新聞11版と、岐阜新聞13版、中日スポーツがあるのもステキなんだよな~。
ネット上を探すと、2階の休憩スペースのようなところの写真も見つかるが、2023年1月の訪問時は入れなかった。店員さんいわく、2階は何にもない、とのことだ。
唯一無二の個性的なお湯とサウナで、地域の人に愛されているお風呂だった。