神奈中バスに残る自動車駅の名残の一つです。古くは窓口のある駅舎があり、神奈川中央交通大山線豊田本郷駅として、国鉄との連絡輸送を扱っていたそうです。
名称 | 豊田本郷駅 |
よみ | とよだほんごうえき |
所在地 | [geo_mashup_map] |
事業者 | 神奈川中央交通 |
発着系統 | 平88, 平89, 平90, 平91, 平92, 平93, 平94, 平95 平塚駅北口~伊勢原駅南口など |
行先 | 平塚駅北口まで 約15分 約10~20分間隔 伊勢原駅南口まで 約20分 |
取材日 | 2018-01 |
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伊勢原駅から豊田本郷駅まで
伊勢原駅から、平塚駅のバスに乗り込むと、まず高低差のある道を通ります。意外と伊勢原駅周辺は谷戸が入り組んだ地形なのだななどと考えていたら、坂を下り、県道61号平塚伊勢原線はまっすぐな道となりました。水田が広がる、のんびりとした光景です。
ほどなくして、田んぼから家が立ち並ぶ車窓へと変わったと思ったら、東海道新幹線の高架をくぐります。
「次は、豊田本郷駅、豊田本郷駅……」と、自動音声は何のためらいもなく「駅」と読み上げます。こんなところに鉄道の駅はありません。車内の行き先表示器を見ると「駅」が「Sta.」ではなく「EKI」と書かれていました。
高架をくぐった先にある豊田本郷交差点を、平塚駅行きのバスは左折して脇道(旧道)へ入ります。入った先にあるのが、今回取り上げる豊田本郷駅です。
豊田本郷駅(平塚駅方面のりば)
三方に壁があり、照明と椅子もついていて、しっかりとした構造です。
剥がれかけていますが、近隣の地図と神奈中にしては珍しくかなりしっかりした路線図が貼ってありました。
神奈中って、駅前に路線図があまり貼ってあったりしませんよね(私のイメージです)。知らない地でバスの路線図はありがたい存在ですが、系統番号が入ってないし、この駅舎に発着するバスが向かう平塚駅は見切れていて、いまひとつですね。
運行回数は、昼までは10~20分に1回くらい。
時折、新幹線が走る音が聞こえてきます。基本的には、交通量も交通量もそれほど多くなく、静かな郊外です。
駐輪禁止の紙が貼ってあるにもかかわらず、自転車が何台も置いてあります。同じく平塚市内にある自動車駅の金目駅が、駐輪スペースがあるのとは対照的です。
すぐ近くには豊田駐在所、平塚豊田郵便局、さらに戦前は中郡豊田村の役場もありました。今でも、駅と称されるだけの拠点性を持ち合わせているようです。
平塚行のバスがやってきました。駅舎にぴったりと横付けして、乗降扱いをします。
粉ミルクの空き缶が、ごみ箱代わりに置いてありました。地域の人に愛されている駅舎でした。
豊田本郷駅から平塚駅まで
豊田本郷駅を出ると、先ほどまで走っていた県道61号平塚伊勢原線に合流します。
少数派の新道経由のバスは、そのまま61号線を南下し、平塚追分を通過し、駅北口のロータリーに着きます。
多数派の旧道経由は、61号線に合流したのもつかの間、すぐに右折。歩道のない狭い2車線道路を走り、追分手前でまた61号線に合流。平塚駅に向かいます。
伊勢原駅方面のりば
伊勢原駅方面ののりばは、県道61号平塚伊勢原線上にあります。
こちらは椅子はありませんが、ちょっと古そう、そしてしっかりした屋根となっています。
伊勢原駅方面(城島・八間通り経由)のりば
伊勢原駅方面のうち、城島、八間通りを経由するものは、平塚駅方面が発車するのりばからすこし北へ行ったところにあります。こちらは、普通の道路わきにあるバス停です。
参考資料
豊田本郷駅の歴史については、以下のサイトが詳しいです。そして、戦後にはこの区間にトロリーバスを走らせる計画もあったというのだから驚きです。
- 【神奈川中央交通】豊田本郷駅 乗り物彼方此方(のりものあちこち)/ウェブリブログ
- 神奈中が手掛けたトロリーバス計画/道路運送のお話し – 相武電鉄資料館
- 神奈川県内の鉄道バス連絡輸送/道路運送のお話し – 相武電鉄資料館
- 2018-08-19 公開
- 2018-10-05 ちょっと修正
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