名古屋のシェア自転車 三つ巴の争いに

スマホやキャッシュレス決済を使って、短い時間だけ自転車を借りる「シェア自転車」のサービスが、名古屋でも広がりを見せつつあります。2020年7月15日からは、ニュートの「チャリチャリ」がサービスを開始。栄ミナミまちづくりの「でらチャリ」、名鉄協商の「カリテコバイク」とあわせて、名古屋都心部では3社のサービスが利用できるようになりました。気になるのは、どれが最も便利なのかということ。比較してみました。

以下の3つのサービスともに、基本的にはスマートフォンとクレジットカードを持っていないと使えませんのでご注意ください。

ちなみにこのページ内の写真は全て、名古屋市役所前の出来町通の歩道に設置された駐輪場で撮りました。日本中探しても、3サービスのシェア自転車自転車が1カ所に並ぶところはここしかないのでは…?

チャリチャリ

2020年7月からサービスを開始しました。福岡で大規模に展開しており、名古屋は二カ所目。元々はメルチャリと称していました。現在は、メルカリなどが出資した会社が運営しています。

https://www.chunichi.co.jp/article/76949
中日新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61283280Y0A700C2L91000/
日経新聞
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000048038.html
サービス開始時の報道発表

中日、日経の新聞記事がよくまとまっていると思います(全文読むには要会員登録)。どちらの記事にも触れられているのが、チャリチャリは1分4円と値段設定の刻みが細かいことが特徴です。日経新聞によると現在は200台規模で、1年後には800台体制を予定しています。(ただ、アプリ上で稼働している台数を数えると100台くらいな気が…)

注意点としては、所定の駐輪場(ポート)以外に駐車すると、15分500円という高額なピックアップ料金がかかる場合があります。つまり、スーパーの駐輪場に止めて買い物とか、荷物を下ろすために家の前にチャリチャリを駐車、といった使い方はできないようです。カリテコバイクは任意の場所で施錠・開錠できます。
また、チャリチャリは展開エリアが厳格に決められていて、一時的な持ち出しも禁止です。一方、カリテコバイクはそこまで厳密ではありません。

値段が安い分、使い方の制約も大きいと言えるかもしれません。

カリテコバイク

カリテコバイクは、名古屋鉄道系列で駐車場の経営などを行う名鉄協商が運営しています。自転車貸し出しのシステムは、携帯電話大手ドコモの仕組みを利用。ドコモのシェア自転車は東京や大阪、仙台、横浜、広島などでも広く展開している国内最大手です。自転車の駐車場は、名鉄協商の駐車場内に設置されていることが多いです。

使い心地の面でチャリチャリと大きく違うのは、電動自転車であることです。スマホのアプリを立ち上げてQRコードを読まなくとも、登録したマナカなどの交通系ICカードで開錠できるのも便利です。その分、他のサービスと比べるとちょっとだけ値段が高いです。また1日1,650円のチケットをコンビニで買う方法だと、クレジットカードを持っていなくても使うことができます。

日経新聞によると、現在70台の自転車で運営していますが、22年には300台に引き上げることを目指しています。

でらチャリ

でらチャリは、栄ミナミまちづくり株式会社が運営しています。運営会社の性格を反映して、ポートが設置されているのは栄が中心です。管理人はまだ一回も使ったことが無いので詳しくは知りませんが、他の2サービスと比べると料金が安いです。

まとめ

チャリチャリカリテコバイクでらチャリ
料金1分4円
(1時間240円)
30分1回165円
(1時間275円)
1時間100円
1日設定なし1日1,650円
(8時から20時1,320円など
最大料金設定あり
1日500円
自転車赤色電動・赤色青色
駐輪場
(ポート)
約18カ所
栄・大須・市役所・名城・名駅など
39カ所
栄・大須・市役所・名城・名駅・金山清水など
8カ所
(一般人利用可のみの数)
栄・大須・市役所・名城など
2020年8月現在、料金は税込み
  • 短い時間使いたい→チャリチャリ
  • 電動自転車を使いたい・サービス区域が広い→カリテコバイク
  • 1日中使いたい→でらチャリ

カリテコバイクがちょっと高い分、使い勝手は良いです。ただ、利用方法によっては他のサービスの方が安いことも多いです。上手に使い分けて、健康な自転車生活を送りましょう!